タカシクエスト 第12章
タカシクエスト 第12章
思えば、俺が人見知りになったのは、保育園の時のあの出来事が原因だったな…。
「ソルトアンドペッパー城」では、一般の方々に宿泊施設を提供している。
そして、宿泊する際に宿泊料を徴収するわけだが、その利益は凄まじいものがあった。
しかし、その金は、祖父が独り占めして、愛人に貢いでいた。
千葉県船橋市に別の城を建てて、愛人と会っていたのだ。
このように、祖父は、とにかくぶっ飛んだことをする。
そして、祖父は、俺に「ジジ」と呼ばれることを嫌い、俺を「アンちゃん」と呼べと強要してきた。
なので、俺は、祖父のことを「アンちゃんアンちゃん」と呼んでいた。
祖父は、普通の人とは違った強いこだわりを見せ、そして、ぶっ飛んだことをする。
もう気付いているかも知れないが、祖父は発達障害者だ。
そして、二次障害で反抗挑戦性障害を発症している。
しかし、知能指数は高いようで、犯罪に走ることはなく、ビジネスの世界でその特性をフルに活用している。
そんな祖父は、とにかく悪口が大好きだった。
「バーベキューなんてやりやがって」
祖父の怒号が飛んだ。
城に泊まりにきたお客さんが、バーベキューを始めた際に放った祖父の言葉だ。
しかし、バーベキューも出来ますと、事前に伝えていたのに、祖父はこの発言をした。
意味が分からない。
発達障害者は、特に理由もなく暴言を吐く。
悪口が大好きなのだ。
しかし、俺のように発達障害の二次障害が内側に行った場合、暴言を心の中に留めてしまうケースもある。
だが、祖父の場合、捨て子として育ち、本当の親を知らないから、二次障害が外に行ってしまったのだろう。
昔は差別が相当酷かったみたいだ。
だから、舐められない為に反抗的な人間になってしまったのだろう。
それで、その祖父の暴言は、俺の性格にも影響を及ぼした。
俺は、離れの別館に行く為に、そのバーベキューをしているお客さんの近くを通った。
すると、
若い20歳くらいの女の子がこう言った。
「かわいい~。この城の子かな? 僕もお肉食べる~?」
俺は、その言葉を無視して別館に入ってしまった。
知らんぷりをしたのだ。
俺は、祖父の言葉を鵜呑みにしてしまった。
だから俺はこの人は悪い人達なんだ、と思った。
この出来事が原因で、俺は極度の人見知りになった。
幼年期のちょっとした出来事が、子供の人格に影響を与えてしまう。
家族の役割は重要だ。